ユネスコ (UNESCO) が分類する、社会の教育と学習の機会及び役割の3つの形態。
① イン-フォーマル教育
In-formal Education
② フォーマル教育
Formal Education
③ ノン-フォーマル教育
Non-formal Education
U.N.E.S.C.O. ユネスコ
国際連合教育科学文化機関
United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization
※ 他に、継続教育;Continuing Education という概念もある。
⇒【 Non-フォーマル教育.pdf 】
☆:._ Informal Education _.:☆
生活環境を基にした非組織的な生涯にわたる教育プロセス。
家庭教育などの無定型的教育。
家庭、職場、地域、市場、図書館、マスメディア等、日常の環境や経験と遊びから教育上の影響を受けることによって、知識や価値観、態度、技術が付随的に伝達される、非組織的な生涯にわたる教育プロセス。
地域と学校の連携・協働に向けた取り組みは、将来を担う子ども達の育成のみならず、地域社会(コミュニティ)を健全に保つ上でも重要です。
いわゆる教育の始まりは、In-フォーマル教育; 地域教育です。
教育は、集団の年長者が、生活の術 (すべ) や 生業 (なりわい) を 次の世代に伝えた、いわば身内集団による イン‐フォーマル教育 に始まります。
人類はその後、支配者による統治が始り、統治に必要な制度を設け、被統治者を統べるための教育、即ち フォーマル教育 が生まれました。
地域教育の役割は、地域社会(コミュニティ)を健全に保つ為に、人としての「本質」を次世代に示し、社会人たるよう訓育することにあります。
☆:._ Formal Education _.:☆
確立した教育機関における制度化された教育システム。
学校や公教育などの定型的教育。
制度化され確立した教育機関において、学習のレベルと一定の期間とスケジュールが設定され、フルタイムの学習が与えられる教育システム。
☆:._ Nonformal Education _.:☆
特定の目的で組織し、学校教育以外で実施される体系化した教育プログラム。
社会教育などの非定形的教育。
ある目的の下に組織され、正規の学校教育とは別に実施される教育プログラム。
放課後など、実施時点に学校教育外にある成人や子どもが対象となる。
「花巻宇宙少年団」の活動は「Non-フォーマル教育」です。
☆:._ Cotinuing Edcation _.:☆
基礎教育終了後又は別途に行なう特化的・専門的ニーズを満たすための教育として、継続教育という概念もあります。
基礎教育修了後に行われる追加教育であり、日常生活や職業上の特化的・専門的なニーズを満たすための教育。本来は、成人を対象とした教育。
学習塾、スポーツ少年団、生涯学習、等。
“子育て”における教育は、その目標、つまり、子ども達や若年者、或いは社会的な弱者や未熟者をどう導くかによって、性格付けされます。
いわゆる教育そのものは、In-フォーマル教育の原形として、集団における上から下へ指し示す教えが、人類古代から受け継がれています。 (参照:教育の始り)
しかし、その後の歴史で教育機能は、地域集団から教会や寺院の学校、または寺子屋等が独自に実施する、Non-フォーマル教育が発生し、更に、近代国家となってからは、国家体制によって教育は制度化され、所謂正規の(フォーマルな)学校が誕生し、以降、フォーマル教育が「教育」の主流となりました。
“子育て”は、人として生きること知るよう導くことが
第一義と考えます。
そして、社会の一員として成長するよう支援することが、それに続きます。
したがって、子育てにおける教育の観点に必要なこと、言換えれば、目的は;
○「自主性」を培う。
○ 自他を知ることによって、自尊心と共に「利他の心」を培う。
○ 物事の本源 (*1) を知り、自ら考え判断する「自発心」を培う。
(*1) 本源は、Origin; 起源、発端、原因等の概念で用います。
即ち、
―― 自分の心の在り方を認識し、自分が大切なのと同様に、当然、生きとし生けるもの全てが尊重されるべきことを知る ――
ということを会得するよう導き、成長の糧にすることです。
鼎立 (ていりつ) とは、鼎 (かなえ) の三本足のように並び立つ (*) ことを言います。 (右図 鼎(かなえ)
UNESCOが分類する教育の三つの形態、即ち;
「フォーマル」「In-フォーマル」「Non-フォーマル」は、それぞれが補完する関係を保つ「鼎立」で機能することが必要です。
(参照:教育の形態)
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しかし現代は、In-フォーマル教育を本来担うべき家庭は、「教育」の一切を学校に依存しています。
核家族化や少子化によって、子ども達と年長者の接触も薄れ、子ども達に「労働」をさせない日常生活は、知識や価値観、態度、技術といった経験や、遊びから学ぶものも伝えられない生活環境にあります。
更に他方では、マスメディアや電子的バーチャル等から、不完全で過剰な情報を得て、子ども達は、偏った価値観を作りだしています。(2014-02 記事)
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一言でいえば、人の思考は壊れてきています。
核家族などもはや古語に等しく、片親家庭も普通な社会、10年も経つ今も改善さない現代社会です。
子育てにおける教育は家庭の役目だなどと言われたところで、生活を支えなければならない親にとっては、それが出来れば苦労は要らない話であって、先ず子ども達を生かす為に、頑張ってなんとか支えているのが現代の社会です。
義務教育とは、「憲法 第4条(義務教育) 国民は、その保護する子女に、九年の普通教育を受けさせる義務を負う」ことです。
「国民」とは、全ての人達ですから、「親」に限ったことではありません。
「保護する」とありますが、国家は、国民を保護するから国家であって、子女も国民であれば、国家自体が、
子女に普通教育を受けさせる義務を負います。
と、すれば、
国家は勿論、親だけに限らず、国民である地域社旗の人達、公務員、官僚、政治家 等、全てに、義務教育の責任があると言えるでしょう。
(*) 並び立つ「鼎立」について、数字だけ捉えて「三つ巴」や「三位一体」などと混同した解釈を記述するネット・Web掲載もあります。
しかし、鼎の意は、たっとい (鼎族)、あたる・まさに (「当」に通ず)、ただしい (「貞」に通ず) などで、安定した状態を指します。
したがって、鼎立とは、「一つも欠くことが出来ない」ことをいい、対立などとは意味が違います (**)。
むうしろ、両立と同様の鼎立です。
鼎立の意義は、三脚の意義と同じです。
(**) 「三国志」の例のみ知っての解釈が多いです。
三国鼎立は、魏・呉・蜀 何れも、他を圧するほど抜きんじ出たものが無く、悪状況が小康状態にあるから鼎立なのです。
○ 知ることを学ぶ
○ 為すことを学ぶ
○ (人と)共に生きることを学ぶ
○ 人として生きることを学ぶ
(ユネスコ 21世紀国際教育委員会レポート)
学習:秘められた宝 : ユネスコ「21世紀教育国際委員会」報告書 (1997.6)
子育ての基本となる「知育・徳育・体育」の「三育」の ほぼ全てが「学校任せ」になっているのが教育の現状です。
しかし、特に「徳育」は、本来ならば家庭や地域でこそ取り組むべきもので、学校任せで済まさず、子ども達が地域参画することによって、自発性、主体性、社会性 及び 職業観を身に付ける機会をつくることが必要です。
ロジャー・A・ハート博士による「参画のはしご」では、8段階の梯子のうち、子どもがどの程度参画しているかが問われています。
1段目の「操り参画」は、子供たちが趣旨を理解せずに活動に参加することであり、最上段の8段目は「子ども主導の活動に大人も巻き込む」こととしています。
【子どもの貧困】
子どもの貧困を救うには、社会的な『関心』も大切です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AE%E8%B2%A7%E5%9B%B0
【生きて育つ上で重要な医療体制】
花巻市は、就学前児童の医療費助成を改正しました。
http://www.city.hanamaki.iwate.jp/shisei/417/421/p006018_d/fil/koho20150515-2.pdf
【子どもの貧困に手を差し伸べる】
一家庭の微弱な力では到底対処しきれない子供の貧困原因を是正するには、いわゆる『社会教育』にも担うべき役割があります。
子育て~教育~良き社会人 と成長する子ども達にとって必要な「知育」「徳育」「体育」の訓育を、大人たちは、トータルに提供できるよう努めることも教育の義務たるものの一つではないでしょうか。
しかし、お金のかかる教育には子どもの貧困を是正する力はなく、逆に負のスパイラルを招きかねませんから、手を差し伸べてくれる篤志家に期待する外ありません。
昨今の少年犯罪傾向を鑑みても、特に徳育 乃至 全人教育の重要性を感ずる中、真摯な取り組みをする少年団活動を紹介いたします。
紹介するのは、日本宇宙少年団評議員の杉原正さんご自身が何年か前から問題視していた子どもの貧困についてを、ホームベースであるスカウトクラブに出したノートです。
http://reinanzaka-sc.o.oo7.jp/kiroku/documents/20140223-sugihara.pdf
(子どもの貧困.txt rel. 2015-5-15)